シートベルトの話
皆さん、飛行機に乗られた時にまずは何をされますか?
機内雑誌を見ますか?
音楽を聴きますか?
色々楽しみはあると思いますが、シートベルトはちゃんと締めておきましょう!
これには理由があっての事なのです。
目次
どうしてシートベルトが必要なの?
皆さん、車に乗る時にシートベルトを締めますよね?これは何の為でしょうか?
事故が起こった時に衝撃から体を守るためですよね?
飛行機の場合は事故(緊急事態)が起こった時はもちろんですが、離着陸時、飛行中を問わず、着用しておいたほうが良いのです。
これは皆さんの身の安全を守るために必要で、これから詳しく見ていきますね!!
離陸時
エンジンの音が大きくなり、滑走路を加速し、浮きあがる瞬間がワクワクする!
という方もおられるのではないでしょうか?
この一見、走り出して飛ぶだけの離陸時になぜ、
シートベルトが必要なのでしょうか?
飛行機は離陸を中止することがある?!
答えは、飛行機は離陸を中止・取りやめることがあるのです。
エンジンの出力を上げ、走り出した時に何らかの不具合、トラブルが起こった時、その離陸を中止することがあります。
例えば、飛行機のシステムが故障した、動物が滑走路を走っていた、エンジンが止まった、、等々
考えられる要因は様々です。
いざとなったら、強力なブレーキで止まる
さて、飛行機は機種やその日の重さによっても変わりますが、分かりやすく言えば離陸時の速度は
約300km/h
新幹線と同じくらいの速度です。
滑走路の長さにも限りがあり、その滑走路の長さの中で安全に停止しなければなりません。
そうなればブレーキを最大に作動させます。
飛行機にはいくつかの種類のブレーキがありますが、最も大きな役割をしているものが、主翼の辺りについているタイヤのブレーキです。
重さ数100トンの機体を安全に停止させるので、このブレーキはとても強力です。
車の急ブレーキでは例えられない威力なので、シートベルトをしていないと確実に座席から飛ばされます。
通常の運航の中でも少しでも強く踏むとケガにつながるのでブレーキの操作には非常に気を遣っています。
上空を飛行中
さて空港を飛び立ち、優雅な空の旅を味わっている中でも、シートベルトはとても大切です。
飛行機は空中を飛んでいます。空気の中を飛んでいるのですね
更に上空では時速300km/hほどにもなるジェット気流という超強風も吹き荒れています。
当然、突然揺れることもあるのです。この用心のために着けておく方が安全なのです。
乱気流は予想できない?!
「”突然の”揺れがあるかもしれない」
と、いうことは乱気流は予想できないのか? と思われる方もおられるかもしれません。
実はこの乱気流というもの、100%予想することは非常に困難なのです。
当然、飛行前に天気図をよく見て、揺れる箇所を探し、経路を変えたり、高度を変えたりして出来るだけ快適なフライトを行いますが、
天気は常に西から東へ移り変わり、上空の様子もどんどん変化していきます。
また全く予想されていなかった場所が揺れることも当然あります。
過去には急な乱気流でケガ人が出たケースもありました。
機内ではゆっくり眠りにつかれる方もおられると思います。このような理由で常に絞めておくことは大切なのですね。
着陸時
着陸時も、離陸時同様、止まる時に強力なブレーキを使います。
また、操縦席にいれば地面に着くタイミングは分かりますが、客席にいるとわかりません。
よく着陸時に衝撃の少ないから上手いという話をされている方もおられるかもしれませんが、実際はそうではないのです。
わざとドシン!と着陸することもある?!
滑走路が雨に濡れていたり、雪が積もっていたり、氷が張っていたり、また滑走路が短い空港に着陸する場合でもわざとドシン!と着陸することがあります。
しかし、これにはしっかり理由があります。
それはブレーキを効かせるためです。
飛行機のタイヤが最初に地面に着くとき、しっかりと地面に押し付けたほうがブレーキの利きが良くなり、より短い距離で止まることができるのです。
このような理由から着陸時のシートベルト着用は大切なのですね。
金具の裏側を見てみよう!!
飛行機のシートベルトはどんな会社が作っているのでしょうか?
実は飛行機のメーカー、「ボーイング」や「エアバス」が全ての部品を作っている訳ではありません。
色々な会社が色々な部品を作って、それが集まって飛行機が完成するのです。
シートベルトの会社を知るカギは
ベルトの金具の裏です。
名前が書いてあるので、今度是非見てみてください!!