滑走路に描かれている線の意味
離陸前、ワクワクしながら外を眺めていると、滑走路に描かれている線について疑問を持ったことはないでしょうか?
滑走路のマーキングには全て意味があり、その長さや色も細かく決められているのです。
今日はそんな滑走路の
”マーキング”
についてお話しますね。
目次
滑走路とは?
そもそも滑走路は文字通り、飛行機が飛行するのに必要なチカラ
”揚力”
を得るためにエンジンの力で加速する長~い直線の道のことを言います。
滑走路の長さは空港によって異なっていて長いもの、短いもの、そして幅も色々です。
ちなみに通常の滑走路は普段私たちが歩く、アスファルトで舗装されたものが多いですが、
場合によっては広い芝生を滑走路として使用したり、舗装されていない土の上に作られたものもあります。
普段私たちが乗る飛行機はとても大きくて重いので、芝や土の滑走路に降りることはないでが、、、
さて、まずは滑走路の写真です。
早速この写真をもとにお話ししていきますね。
1、滑走路端の縞模様
これは計器進入方式 【※悪天候でも電波やGPS(車でいうカーナビ)いわゆる”計器”を使って滑走路にたどり着いて着陸できる滑走路。この方式がなければ自分で滑走路を見つけて着陸することになります。】
このシマシマ模様はこの計器を使った進入・着陸が可能な滑走路に描かれています。
何本か縦に線がありますよね?
この本数も実は決まっています。
東京羽田や成田、関西といった空港は大体滑走路の幅が60メートルあります。
この60メートル滑走路には8×2の16本線が引かれており、
ちなみに、地方の空港にある45メートルの滑走路では6×2本の線が引かれています。
2、滑走路の番号
滑走路には必ず番号が書かれています。
これは滑走路が360°ぐるっと回る1周で、どの向きに向いているのかというものを示しています。
ちょうど飛行機で隠れてしまっているので、別の写真を、、、
この滑走路は方位070の方向を向いているので番号は07です。
例えば
北を向いている滑走路。北は360°なので36
南を向いている滑走路。南は180°なので18
という具合です。
ちなみに空港によっては同一方向に何本もある事があります。
この場合はLやRとアルファベットで左右を示しています。
では3本ある場合は??
海外には、日本とは比べものにならない大規模の空港も沢山あります。
3本ある場合はL/C/R
左右に加えて真ん中と言う意味で”センター”のCが書かれています。
3、白い大きな二つのマーク
数字も目立ちますが一番目立つのがこの白い大きなマークです。
これは目標点(接地点)標識と言います。
文字どおり着陸するときの目標になる標識で、ここを目指して飛行機を操縦します。
ちなみにこの目標点標識はナント!
長さが60メートル
非常に大きいマーキングです。
4、滑走路の中心から左右に並んでいる規則正しいマーク
このマーキングです。
これは接地帯標識と言い、着陸するときにこの辺りに降りてくださいねー!
という意味のマークです。
ちなみに、よく見ると手前から3本一組、2本一組、1本、、、と数が変わっているのがお分かりかと思います。
これは、滑走路のどのあたりに着陸したのか分かるように線の本数が変わっているのです。
5、是非見つけてください!なかなか気づかないマーキング
滑走路のちょうど真ん中にある3本線。
これは滑走路中心線標識と言います。
文字通り滑走路の中心を示すものなのですが、客席に座っていると一瞬で通過してしまうので見つけにくいマークです。
最後に
何気なく書かれているような滑走路のマークですが色々な意味があることを説明しました。
今度飛行機に乗られた時は、
ぜひ!滑走路の真ん中の3本線を見つけてみてください。